覚えて便利な鹿児島弁

 俺、男限定。相手のことは「おい」と呼んだり「わい」と呼んだりするが、「わい」を「俺」という意味では利用しない。関西では「わい」と言ったら「俺」という意味らしいので全く逆になる。何故に?

 私、男女共通。鹿児島の人が自分の事を「あたい」と呼ぶかどうかという質問を掲示板で見た事がありますが、呼びます。ただ、若い人はあんまり言わないですね。どちらかというと丁寧な言葉?

 鹿児島のこと。ちなみに、指宿は、「いぶすっ」(最後に心持ち「き」を発音する)。鹿児は「かご」なのに、島が「いま」になったり「んま」になったりするのには恐らく理由があると思うのだが、よく分からない。

 大変!の意。とにかくすごい事、驚いた時に利用する。「わっぜ」、「わっぜか」。今風に言えば「ちょー」。いい意味にも悪い意味にも利用します。

 何事だっ!?の意。「ない」は「何」、「ごっ」は「事」、「じょ」は「であるか」、「何事であるか」…そのまんまですね。いい意味にも利用すると思うけれど、ほとんどの場合悪い事や困った事が起きた時に利用すると思います。

 「本当に…」、「誠に…」の意。いい意味にも悪い意味にも利用しますが、たんに「まこてー」と言った場合には、「本当に困ったものだ」という意味があります。なぜそうなるかは謎ですが。

 「本当に」の意。本当の事に。こちらも単体で利用すると「本当に困ったもものだ」という意味になります。また、信じられない事があった時にも利用します。「ほんのこちな?」

 「本当に」「ちょうど」の意。鹿児島弁には「本当に…」という意味の言葉が多いですね。これも、単体で利用したら「本当に困ったものだ」というような意味を持つ事もあります。

 文句、口答え、言い訳。「ぎを言うな」と言えば、「口答えをするな」という意味。「ぎばっかい言って」と言えば、「文句ばっかり言って…(文句ばっかり言うんじゃない)」という意味。子どもを叱る時に利用する。

 かわいそうな様子。「かわいそう」という表現より、より惨めで悲惨な状況を表し、同情の意味が含まれる。ひどい目に遭っている人にたいしてつかう言葉。

 あらまぁ。軽く驚いた様子を表す。相手を皮肉る意味も多少含まれるが、あまり悪い意味では用いない。

 どうしたの?の意。「どうもこうもない」という意味で「どげんもこげんもねか」という言葉をよく使う。調子を聞く時によく利用する。

 どうしたの?の意。どげんとほぼ同じ様な意味合い。「いけん」のほうが、やや、やわらかな表現のような気がしないような気もしますが…、どっちも一緒かな。

 邪魔な様子、うるさくやかましい様子。やぜらしい、やぜらしか。静かにして欲しい時などに「やぜらしかが、わいわ!」(あなたたいは、やかましいでしょう)などと大声で叫ぶ。主にはしゃぐ子どもを叱る言葉。

 疲れること、またその様子。標準語ではないの?

 疲れたこと。疲れること。「だれる」よりかもかったるい様子、めんどくさい様子が強い。自分がその行為をやりたくない時に使う。

 すること、くすね取ること、万引き。「ちゃりをぎってきた」といえば、「自転車を盗んだ」という意味。語源がよくわかりません。

 はずかしい様子。恥ずかしいことをした時に、照れ隠しのように、「わっぜげんなか」(大変恥ずかしゅう御座います)などと言って用いる。でも、「あいはげんねかなぁ」(あれって恥ずかしいよね)と相手に対し利用することもあります。この言葉を使うだけで、なにか恥ずかしい気持ちになります(そうだろうか?)。

 頑張ること。きばれ、きばれと言えば、「がんばれ、がんばれ」という意味。標準語で、気合いを入れるとかそういう意味がありますが、さして変わらないかと思います。

 歩き回る様子。落ち着きがない人に対し、「そげんさるきまわらんと」(そんなに歩き回るものではありませんよ)などと注意するのに利用したり、散歩するときに「そけさらけっ、くっで」(そこを歩き回ってきますね)などと言ったりする。あまりほめられる状況ではないことが多い。

 「ほとんどの場合」の意味。「てげっし」と言えば、「ほとんどの人」("し"は"人"の意)の意。「てげ、できっど」と言えば、「ほとんどできます」という意味。ほめ言葉などにもよく利用される。

 適当でおそまつな様子。略して「てげ」という事もあるが、上の「てげ」とは意味が違うので注意。「テストをてげてげやった」と言えば、あまり考えず力を出さずにやったという意味になる。「てげてげな人」と言えば、何事にも本気で取り組まないこまった人という事になり、悪口である。

 だめな様子。「やっせんぼ」と言えば、だめな子ども(主に度量が小さく弱虫な子ども)を指す。また、会話中に同意を求める時に「やっせん」といえば「それは駄目だ(私は認めない)」という意味になる。「やっせんかったね」と言えば、「努力したけれど、至りませんでしたね」という意味になる。

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